信頼と依存
『信頼』と『依存』
誰もが知っている【信頼】という言葉とソレにまつわる事について, 昔から気に入っている文章表現などを交え, 徒然なるままに雑感を記してみたいと思います.
『依存』というのは【ソレ】を失うのが怖い,それがないと自分を保てない ・・・
自分が【ソレ】に対し『一方的 →』な感じにいうと状態でしょうか.
あと, 依存には「結果への執着」もあると思います.
『信頼』というのは, ソノ人やモノがあると満たされるけれど, なくてもなんとかなる.
あるいは何とかする自分が先ず在る.
『お互いさま ⇔』・・・という感じでしょうか.
昨今では, 医療, 福祉, 介護, はたまた教育の現場まで【○○サービス】なんていう言葉が安易にも使われているような?・・・・どうにもそんな感じがしてなりません.
【ホスピタリティな関係とサービスな関係 】
ホスピタリティとサービスの違い
サービスの語源は, ラテン語のServus(奴隷)です.
それが, 英語のSlane(奴隷)Servant(召使い)という言葉へと発展しました.
サービスは語源の通り, サービスを受ける立場が主人であって, サービスを提供する方は従人ということで, 主従関係がはっきりしています.
「サービス」という言葉本来の意味は「奴隷」です.
奴隷という言葉の意味は, 主人の支配化で強制的に労働を強いられる人, ということになります.
現在では「奴隷」という言葉はなくなりましたが, serviceという言葉の中には, 義務だとか主従関係の意味を潜在的に含んでいます.
ですからサービスをするという行為の中には,する人, される人には主従あるいは上下の関係が生まれ, する人には義務が生まれることになります.
一方で, ホスピタリティの語源は, ラテン語のHospics(客人等の保護)です.
それが英語のHospital(病院)Hospice(ホスピス)Hotel(ホテル)と色々な言葉に発展したのです.
これらは対価を求めていることよりも, おもてなし・喜びを与えることに重きをおいている点が大きくサービスと違います.
ホスピタリティにおいて重視されるのは, 人間性や信条, 個性, 感性などであり, 報酬優先の行動ではありません.
おもてなし・喜びを通じて, 報酬は結果としてついてくるという考えです.
「もてなす」ことは, ホストとゲストが対等であることが前提だと思います.
単に立場とか, 年齢とかといようなものではなく, もっと内面的な精神的なもので関係づけられます.
別の表現をすれば, 年齢や役割, 立場, 民族, 習慣, 性別を超えて, 精神的に対等であることでおもてなしが成立するということになります.
私なりに表現させてもらえれば, 『自分が今居るところで, 自分の持っているものチカラで精一杯を尽くす. しかし媚びることなく』
「ホスピタリティな関係」は「Host & Guest」であって,
「サービスな関係」は「Master & Servant」であるともといえます.
ずいぶんと外国語混じりで, 回りくどい事も記してしまいました.
しかしながら, もともと日本人には茶の心や懐石, すなわち, 「もてなし」と「しつらえ」という心意気があるはずです.
われわれ鷹栖歯科・口腔外科としましては,みなさまと共に, サービスならぬホスピタリティな関係を互いに築き上げていくことが出来ましたら幸甚であります.