歯周病(歯槽膿漏)の治療・予防
歯周病(歯槽膿漏)とは, 歯周病原性細菌とそれを防衛する御自身の免疫システムが防衛戦争をすることによって歯周組織【歯肉(ハグキ), 歯槽骨(歯を支える骨), 歯根膜( 歯と骨を繋いでいる靭帯など)】に炎症を引き起こす感染症です.
普通, 感染症というと他の人や動物などから「うつされる」イメージですよね.
ここで
感染症ってナニ?ということをお話しします.
微生物(細菌, ウィルス, 寄生虫など)がカラダに侵入して定住
カラダを増殖の場として活動を始めたとき
これを感染が成立したと言い
それによって病気が起こることを感染症というわけです.
...............という事は?
むし歯, 歯周病は感染症ですよね.
https://www.youtube.com/watch?v=A4Kr2tVUpBU
歯と歯肉(ハグキ)の境目にある歯肉溝と呼ばれる部分に磨き残しなどネバネバとした細菌のかたまり
これが・・・歯垢(デンタルプラーク: 最近はバイオフィルムと言います)です.
新陳代謝の 垢(あか)じゃないんですね.
プラーク1mg中には, なんと! 100種類, 数億個の菌がいるとされています.
お金だったら嬉しいですけど, バイキンなんですから「ちっとも嬉しくない!」
ですよね.
歯垢をそのまま放置すると・・・・
すなわち
ちゃんと磨いていない, 磨いていても磨けていないパターンが,
コンスタントな生活習慣だったら.......
唾液中のカルシウムなどと反応して行き, 化石となります.
これが歯石です
歯石になってしまうと, 歯磨きだけでは除去することができません.
それに, 歯石の下の世界で歯周病菌はどんどん繁殖していきます.
そのままでは, ご自分の口の中の衛生環境は『ノーガード』です.
さらに放置すると, 歯周ポケットが深くなりなり, 歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていき最終的には歯を抜く以外に手立てがなくなってしまいます.
挙げ句の果てには自然に歯が抜けてしまいます.
私の大学同期, 慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室 教授 中川種明先生のコラムです。歯周病学に関しとても卓越しています
https://shika-online.jp/periodontal/periodontal-treatment/
https://doctorbook.jp/contents/117
治療について
歯周病は, 予防・治療が十分可能なものになっています.
しかし, 病状が進んでしまったものについては治療が困難なケースがあります.
当院では, 定期的な歯石の除去, 予防指導などをおこなっています.
歯周病の初期・中期は痛みなどがなく気づきにくい病気ですが, 早期に治療することで元の健康な状態に戻すことができますので, お早めに当院へご相談ください.