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BDNFとオステオカルシン

[2025.10.15]

「BDNF(脳由来神経栄養因子)」と「オステオカルシン(骨ホルモン)」は、どちらも運動によって増える物質であり、脳の健康と機能の維持・向上に深く関わっています。
順を追って、わかりやすく説明します。


🧠 1. BDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor)とは?

BDNFは、脳の中で神経細胞を「育て」「守る」働きをする“栄養因子”です。

主な役割

  • 神経細胞の成長・分化・再生を助ける

  • シナプス(神経のつなぎ目)の**可塑性(学習・記憶能力)**を高める

  • 海馬(記憶をつかさどる部位)で新しい神経を生み出す

つまり、BDNFが多いほど、
👉 記憶力・集中力・学習能力が高まり、
👉 ストレス耐性や気分の安定にも関与します。


🦴 2. オステオカルシン(Osteocalcin)とは?

オステオカルシンは、骨が分泌するホルモンです。
以前は「骨の構造タンパク質」と思われていましたが、現在では**“骨が脳に影響する”ホルモン**として注目されています。

主な働き

  • 海馬の神経活動を刺激し、記憶力を向上させる

  • ドーパミンの分泌を促し、意欲・気分を高める

  • インスリン感受性を改善し、代謝を整える

つまり、骨は単なる「支え」ではなく、
👉 “ホルモンを出す臓器”として脳や代謝をコントロールしているのです。


🏃‍♀️ 3. 有酸素運動との関係

ウォーキング・ジョギング・サイクリング・水泳などの有酸素運動は、
BDNFとオステオカルシンを同時に増やす“最強の脳トレーニング”です。

運動がもたらす生理的変化

  1. 筋肉の活動 → マイオカイン(筋肉ホルモン)分泌

  2. 骨への刺激 → オステオカルシン分泌

  3. 心拍数上昇・酸素供給増加 → 脳の血流増加

  4. これらの相乗効果 → BDNF産生増加

結果として

  • 神経の再生・可塑性が促進

  • 記憶力・集中力・判断力アップ

  • ストレス耐性向上、抑うつリスク低下

  • 認知症予防効果


🔄 4. BDNF × オステオカルシン × 運動の連携イメージ

項目 有酸素運動による変化 脳への影響
骨(骨細胞) オステオカルシン増加 記憶力・意欲アップ
筋肉 マイオカイン分泌 BDNF増加を刺激
脳(海馬) BDNF増加 学習・記憶・感情安定
全身代謝 血糖・脂質バランス改善 エネルギー効率向上

🌅 5. 実践ポイント(中学生〜高齢者までOK)

方法 目安 効果
速歩きウォーキング 30分 × 週3〜5回 BDNF・オステオカルシン上昇
軽いジョギング 15〜20分 集中力・気分改善
自転車・水泳など 継続しやすい有酸素活動 脳の血流促進・認知機能維持

※ポイントは「やや息が弾む程度」の有酸素運動を継続することです。
一度ではなく、**“少しずつ長く”**が鍵です。


🧩 まとめ

キーワード 主な働き 運動の効果
BDNF 神経の成長・学習・記憶 有酸素運動で増える
オステオカルシン 骨由来ホルモン。脳・代謝を活性化 運動刺激で骨から分泌
有酸素運動 全身循環・代謝・脳活性化 BDNFとオステオカルシンの連携を促す

💡つまり
「骨・筋肉・脳」は運動でつながっている。
歩く・走る・動くことで、
👉 骨がホルモンを出し、
👉 脳が成長し、
👉 心が安定する。

それが「運動が脳に効く」科学的な理由です。


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